大阪ひろいよみ

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西成ライオットエール 

、、って、いつ買えるの?

 西成暴動の時の伝説から生まれたという、就労支援の一環としてごくわずかに作られ、ほぼ花園とかあたりで売り切れてしまうらしい幻のビール「西成ライオットエール」 いちおうネット販売というのもある。が、「ただいま売り切れ」という文字が定番文句。

 

それとは関係ないが宇野マサシ「西成の記」という冊子のような本を借りてきた。

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放浪の画家宇野マサシは愛知の人だが、若い頃に西成に住んだことがあり、その記憶から、どうやら変わりゆく気配のある飛田などを描いておきたいという思いで、還暦すぎていわゆる「ドヤ」に住み込んで街を描いた。2012年のこと。

 その頃すでに町は、かつてのような日雇い労働者の地ではなく「生活保護」の文字が目立つところとなって、かつての活気はなくなっていたという。

 その後、西成は変革していくこととなり、ライオットエールが生まれることになったのもその過程でのことなのだろう。

 宇野マサシのとらえた2012年の町の印象。

 町が老いるというのは、潤いを失くすからだろう。/  世界全体が、潤い薄くなっている、と僕は感じるが、それは世界が老いている、と言えるかもしれない。/  何度目かの変革期、その晩期の老いの季節に、現在は位置しているということを肌で感ずるのは僕だけだろうか。

 

 現象的にみると、変革期の西成(というか更にいうと大阪)に、今はなっているのかもしれないけれども、変革して、そして新しく生まれ変わっていく時なのかもしれないけれども、とにかく政策の動きはそうなっているのらしいけれども、”世界全体が潤い薄くなっている”という画家の言葉につられ、なにかしら底のみえない場所に佇んでいるかの思いが募る。

 

 

ぼくの旅 放浪と人と絵と

ぼくの旅 放浪と人と絵と

  • 作者:宇野 マサシ
  • 発売日: 2014/04/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 伝説の画商木村東介に見出され、洲之内徹のコレクションともなっっている宇野マサシの絵。現物を観る機会があまり得られない。